Network as a service (NaaS) とは

NaaSとは、サブスクリプションベースまたは柔軟な消費モデルで利用できる、ネットワークインフラストラクチャのハードウェア、ソフトウェア、サービス、管理、およびライセンスコンポーネントをいいます。NaaSでは、組織がネットワークインフラストラクチャのプロビジョニング、展開、ネットワーク管理、メンテナンス、およびライフサイクル管理を外部委託できます。

NaaSの概要

Network as a service (NaaS) では、エンタープライズネットワークインフラストラクチャを柔軟に利用できるため、組織はイノベーションに後れを取ることなく、目まぐるしく変化するビジネスニーズに対応し、クラウドのようなサブスクリプションモデルでネットワークパフォーマンスとユーザーエクスペリエンスを最適化することができます。

NaaSの仕組み

組織は従来、ハードウェア、ソフトウェア、ライセンス、サービスを組み合わせ (または個別に)、1回限りの資本支出でエンタープライズネットワークインフラストラクチャを利用してきました。NaaSでは、柔軟な消費またはサブスクリプションベースのソリューション (通常は運用コストに計上) で提供されるすべてのハードウェア、ソフトウェア、ライセンス、およびサービスを含む、エンタープライズネットワーク環境のライフサイクル全体を利用し、オプションで外部委託することが可能です。

またNaaSでは、廃棄とサポート終了に加えて、ソフトウェアのアップグレード、監視とトラブルシューティングなど、ネットワークのプランニング、展開、通常の運用管理も外部委託できます。それにより、組織はITスタッフの負荷を軽減しつつ、最新かつ最善のテクノロジーにアクセスできます。

NaaS (Network as a service) のメリット

チャネルパートナーにとってのNaaSのメリット

NaaSでは、月1回のサブスクリプションの支払いと柔軟な消費オプションにより、クラウドのような方法でネットワークを利用できます。また、チャネルパートナーが共同設計と実装を行い、マネージドコンサルティングを提供するオプションもあり、お客様のサービス開始時に頭金について考える必要がありません。つまり、NaaSにより、パートナー様はこれまでよりも短期間で市場にサービスを投入できます。

パートナー向けNaaSの詳細はこちら

NaaSを検討すべき理由

次のような特徴により、組織のイノベーションを加速させることができます。

  • 機器のアップサイクル/リサイクルにより、ネットワークテクノロジーリフレッシュのライフサイクルが短縮される
  • 新たな機能をより短期間で導入できる
  • 今日の動的なハードウェアおよびソフトウェアテクノロジーエコシステムのニーズに対応できる

NaaSは、以下により、目まぐるしく変化するビジネス環境に対応できる柔軟性をもたらします。

  • サブスクリプションベースのモデルでは、大規模展開に必要な多額の設備投資の負担が軽減される
  • ニーズに合わせてカスタマイズされたプログラムにより、複雑な運用を簡素化する

またNaaSでは、Arubaなどのベンダーの専門知識を活用してネットワークのパフォーマンスを最適化し、以下によって最適なユーザーエクスペリエンスを実現できます。

  • パフォーマンスとセキュリティの継続的な監視により、リソースに制約のある組織の管理負荷を軽減
  • プロアクティブな管理機能に加えて、高度なスキルを持つアカウント専任のネットワークエキスパートにアクセス可能
  • お客様や業界のエキスパートとの連携によって開発された、実績のあるネットワーク設計および構成

NaaS、IaaS、SaaSの違い

Software as a service (SaaS) は、サブスクリプションベースのソリューションとしてクラウドで提供される、すべてのソフトウェアアプリケーションに適用されます。SaaSは、日々インターネット経由で利用されている、各種のオンラインアプリケーションをサポートしています。

Infrastructure as a service (IaaS) とは、柔軟な消費またはサブスクリプションベースのモデルでクラウドを介して提供される、コンピュート性能やストレージなどのあらゆるITハードウェアおよびソフトウェアインフラストラクチャコンポーネントを利用することをいいます。SaaSと同様に、コンピュートからストレージ、ネットワークまでのITインフラストラクチャポートフォリオ全体を網羅する、包括的なカテゴリです。

Network as a service (NaaS) は、SaaSやIaaSとは異なり、より限定された、ネットワーク機能のみと直接関連しているサービスです。SaaSやIaaSとは異なり、「クラウドのように」(サブスクリプションベース、または従量制課金を意味する) 提供されるネットワーキングハードウェア、ソフトウェア、およびサービスのみを指します。または、ベンダーまたはベンダーパートナーなどの第三者によって提供される、ネットワーク環境の通常運用および管理全体まで含まれる場合があります。

NaaS、IaaS、およびSaaSの違いの詳細については、このビデオをご覧ください

NaaSの資金調達モデルはCAPEXか、それともOPEXか

NaaSは、バランスシートの柔軟性を備えています。元々は、サブスクリプションベースのモデルでOPEXでの利用を念頭に設計されていますが、会計方法は組織によって異なります。CIOから見れば、NaaSはIT運用予算という見方になり、OPEXモデルとみなされることが多く、CFOの観点からは、通常、財務諸表に関連すると捉えられています。NaaSのメリットは、OPEXのアプローチでサービスを提供する、使用量に基づいた契約であることです。たとえば、シンプルなNaaS SKUに関連するas a serviceベースのサービスであれば、OPEXのアプローチで簡単に利用できます。

NaaSは、持続可能性への取り組みに役立つか

持続可能性は、多くの先進的な組織にとっての最優先事項です。ライフサイクルの更新間隔が短くなり、断片化したテクノロジーが増加しているため、環境への懸念は高まり続けています。IT資産処分 (ITAD) の管理には多大なコストがかかる場合があります。多くの組織では、ハードウェアコンポーネントのリサイクル時に企業情報や個人情報が漏洩する可能性があるため、古くなった機器を倉庫で管理しています。効果的なNaaSプログラムは、そうしたセキュリティ関連 (およびコスト関連) の不安を軽減するために役立ちます。機器の再目的化と適切な廃棄は重要ですが、それにはコストがかかります。持続可能な再利用と廃棄は、NaaSオファリングの重要な特性であり、持続可能性に関する目標を容易に達成することを可能にします。

NaaS (Network as a service) のメリット

  • 柔軟な支払い方法

    NaaSは、前払いの設備投資に代わる方法を提供することで、従来の資金調達の課題を解消します。NaaSの主なメリットの1つが、従量制課金方式です。こうした柔軟な支払い方法により、組織は、今日の目まぐるしく変化するビジネス環境にも対応できます。

  • セキュリティの強化

    新しい機能を迅速に展開できるようになるため、セキュリティが強化され、ネットワークが良好な状態に修復され、運用リスクが軽減されます。NaaSの活用によって事業部門のニーズに的確に対応できるようになり、新しいサービスや機能の立ち上げが加速します。拡張サービスを利用すれば、最適なパフォーマンスを確保して、旧式の機器や構成によるセキュリティ脆弱性から組織を保護できるようになります。

  • プロアクティブな管理

    NaaS環境では、プロアクティブなアドバイザリおよび管理機能によってリスクが軽減されます。プロアクティブな管理機能には、最新の製品の特性、機能、構成を利用して展開環境を最大限に活用できるようにするため、多くの場合にAIOps (IT運用向けAI) 主導のインサイト (あるいは、きわめて高度なネットワーキングエキスパート) 向けの収集機能が含まれています。このプロアクティブな管理アプローチは、パフォーマンスと運用を最適化し、機能停止が発生する前に問題を修正することを目的としています。

  • スケーラブルな一元管理

    NaaSクラウド管理機能によってネットワークドメイン (データセンター、エンタープライズキャンパス、WAN) の包括的な管理が可能になり、組織はネットワークを簡単に拡張することができます。マネージドサービスを追加導入すれば、すべてのネットワーク運用を監視できます。

  • 持続可能性

    効果的なNaaSプログラムでは、古いハードウェアリソースに起因するセキュリティやコストの懸念が軽減されます。機器の再目的化と適切な廃棄は重要ですが、それにはコストがかかります。持続可能な再利用と廃棄は、NaaSオファリングの重要な特性であり、持続可能性に関する目標を容易に達成することを可能にします。

さあ、始めましょう