ロボティクスのグローバルイノベーターが主要なアプリケーションをIaaSに移行し、
SD-WANでパフォーマンスと信頼性を向上
お客様プロフィール
株式会社FUJIは、産業用ロボットソリューションと工作機械の開発/製造におけるグローバルリーダーです。1959年に創業し、今では世界規模でビジネスを展開しています。約2,500人の従業員を擁し、世界約100拠点を通じてサービスを提供しています。- 業種・業態: 製造業
- ロケーション: 愛知県
- 導入規模: 国内10拠点
ユースケース
株式会社FUJI様が、SD-WANエッジプラットフォームのAruba Edge ConnectとAruba Boost
WAN最適化機能でWANを刷新したことにより、効率性とアジリティを向上課題
- クラウド接続の信頼性、パフォーマンス、アップタイムに懸念
- 回線障害による事業への影響を懸念
- AWSへの移行とSaaSアプリケーションの利用増加により、既存のWANアーキテクチャを刷新する必要
効果
- WAN アーキテクチャの刷新により、クラウド戦略とSaaS の利用増をサポート
- AWS で稼働するアプリケーションへの信頼性の高いハイパフォーマンスなアクセスを実現したことにより、オンプレミスと同等の品質エクスペリエンスを提供
- Boost WAN アクセラレーションでデータを最大85%削減したことにより、スループットを2-3 倍向上
- サブミリ秒の回線フェールオーバでネットワークアップタイムが向上し、AWS やオンプレミスへのアクセス障害を排除
- サービスプロバイダへの依存を削減し、OrchestratorによるSD-WAN の管理とコントロールを社内スタッフが担当
株式会社FUJI(以下FUJI)は、イノベーションを元に設立された企業であり、今日も変わらないイノベーション精神が同社の原動力になっています。電子部品実装ロボットとモジュール型生産設備をはじめとして、小型多関節ロボットや介護サポートロボットに至るまで、様々な産業用ロボットソリューションおよび工作機械において、先進のグローバル開発/製造業者として活躍しています。
本社移転を機に、社員が自律的に働けるオフィス環境をめざしネットワーク基盤を整備
FUJIは愛知県に本社を置き、豊田市と岡崎市に製造工場、並びに東京、大阪、仙台に支店/販売拠点を構えています。
同社の事業は、製造オペレーションに広範なアプリケーションに依存しており、自社の中枢となるデータセンターで全て一元管理されていました。しかしながら、AWSのIaaS(サービスとしてのインフラ)に、ファイルサービスやワークフローシステムなど多くの業務に共通して利用されるサービスを移行し始めると、クラウド接続の信頼性と可用性の懸念が浮上しました。FUJIの情報システム部門ICT 課の山下氏は、次のように語っています。「支店と販売拠点では、本社を中心としたハブ&スポークのトポロジが使用されていたため、回線障害による事業への影響が懸念されていました。また、インターネットゲートウェイがデータセンターに置かれていたため、データセンターで問題が発生した際のクラウドサービスの可用性も問題視されていました。」
FUJIのクラウド戦略に欠かせないWANの刷新
FUJIではAWSへの移行と、SalesforceやMicrosoftOffice365などのSaaSアプリケーションの利用増加により、広域イーサネットやMPLS接続で構成される既存のWAN(広域ネットワーク)アーキテクチャを刷新する必要がありました。WANを刷新する主な目的は、AWSへの安定したパフォーマンスとスケーラブルな接続を確保しつつ、コストを削減し、MPLSやイーサネットのサービスプロバイダへの依存度を下げることにありました。
山下氏と彼のチームは、FUJIのWANを刷新するための理想的な方法としてSD-WANの導入に着目し、SD-WANベンダーの選定要件を明確に定めました。要件には、VoIPを含む高価なMPLSの代わりとしてブロードバンドを利用することができ、ユーザーがAWSのファイルやアプリケーションにアクセスする際の遅延を最小限に止め、SaaSへのローカルブレイクアウトも実現可能であることが含まれていました。
FUJIはArubaの国内のパートナーである株式会社マクニカ(以下マクニカ)と緊密に連携し、Arubaを含む複数のSD-WANベンダーが提供する詳細な製品/サービスやテクノロジーについて迅速に把握することができたと山下氏は述べています。「マクニカは私たちの質問や高度な技術的な疑問にも迅速かつ正確に回答してくれました。」
FUJIはこうした情報を分析した結果、ArubaのSD-WANエッジプラットフォーム、Aruba EdgeConnect™ を選択し、併せて統合型SD-WANプラットフォームの一部としてWAN最低化ソリューションであるArubaのAruba Boost™ もオプションとして採用するに至りました。「EdgeConnect SD-WANアプライアンスによる、WANアクセラレーションのオプションライセンスもArubaの選定理由の1つとして挙げることができます。また、信頼性の高いブロードバンドの利用、アプリケーションのクラウドへの最適なルーティング、そしてローカルブレイクアウトの実現も重視しました」と山下氏は説明しています。
SD-WANプラスWAN最適化による理想的なコンビネーション
FUJIは、マクニカより提供されたユースケースやSD-WANの設計/構築に関する支援により、EdgeConnnectプラットフォームを国内10拠点に導入し、EdgeConnectの仮想アプライアンスをAWSのトランジットゲートウェイに接続し、AWS内の複数の仮想プライベートクラウド(VPC )にアクセスできるようにしました。これにより、FUJIはMPLSを廃止し、ほとんどの拠点でEdgeConnectを二重にボンディングされたブロードバンドに接続し、イーサネットの利用は愛知県の主要拠点のみに縮小しました。また、各拠点はOffice 365とSalesforceへのローカルブレイクアウトを可能にしており、ICT 部門ではルーティングの一元管理とSD-WANのアドミニストレーションに管理インターフェースであるAruba Orchestrator™ を利用しています。
また、Boost WAN最適化機能がCIFSおよびHTTP/HTTPSトラフィックに選択的に適用されており、ファイルをAWSやその他のWebサーバから転送する際の遅延の影響を削減しています。Boostは特に、圧縮と重複排除により最大85%までネットワーク上のデータ削減に効果を発揮しています。さらに、ICT 部門で過去の実装環境とBoostを比較した結果、大容量ファイルのスループットが2-3倍に向上したことが判明しました。
ネットワークの効率性とコントロール能力が向上
FUJIは、安定したアクセスを確保するSD-WANを利用したブロードバンドのコストメリットと効率性を活用することで、主なワークロードのクラウドへの移行に成功しました。特にパスコンディショニング、QoS、ダイナミックパスコントロールといったEdgeConnectのSD-WANの高機能により、AWSで運用されているアプリケーションを利用しているエンドユーザーのアプリケーションパフォーマンス、およびエクスペリエンス品質の向上を実現しています。さらに、EdgeConnectを利用したSD-WANに移行して以来、ネットワークのアップタイムも大幅に向上しました。
FUJIは、これまで一元管理されているインターネットゲートウェイに大きく依存していた結果、何度か回線障害を経験しており、複数の部門にわたりエンドユーザーがOffice 365にアクセスできない事態が発生していました。EdgeConnectより提供されているボンディングされたブロードバンドリンクとサブミリ秒のフェールオーバ、およびブレイクアウトでゲートウェイ拠点を経由しなくなったことにより、今では以前のような障害の発生はなくなりました。
また、ICT 部門はコスト削減とサービスプロバイダへの依存度の軽減といったもう1つの重大目標も達成しました。広域イーサネットおよびMPLS費用の大幅な削減とSD-WAN全体の帯域幅利用の最適化により、FUJIは以前のネットワークアーキテクチャと比較して、最大80%のコストを削減できる見込みです。Orchestratorのインテリジェントかつ集中化されたSD-WAN管理により、ICT 部門はこれまでのようにサードパーティーに依頼することなく、ダイレクトにネットワークの変更やトラブルシューティングを行うことができるようになりました。
「Orchestratorにより、自分たちで柔軟に設定を変更できるようになりました。以前ではWANのステータスを監視できる手段がありませんでしたが、今では日々Orchestratorのダッシュボードをチェックすることで、ブレイクアウトの通信量や各アプリケーションのブーストレベルを把握し、ネットワークの問題を迅速に特定することができます。最近回線間のスループットの問題が発生しましたが、Orchestratorのトンネル例外指定機能で問題を解決することができました」(山下氏)。
WANを刷新し、クラウドを採用したことで効率化とアジリティを実現したことにより、FUJIへのビジネスインパクトは非常に良い結果をもたらしていると山下氏は結論付けています。「トポロジを変更したことでネットワークのアジリティと耐障害性が高まりました。今では急なネットワークの構成変更にも柔軟に対応し、障害なしに各事業を推進することができています。結果として、製品開発スピードの向上や製品/サービス品質にも貢献しています。」
お客様プロフィール
株式会社FUJIは、産業用ロボットソリューションと工作機械の開発/製造におけるグローバルリーダーです。1959年に創業し、今では世界規模でビジネスを展開しています。約2,500人の従業員を擁し、世界約100拠点を通じてサービスを提供しています。- 業種・業態: 製造業
- ロケーション: 愛知県
- 導入規模: 国内10拠点
ユースケース
株式会社FUJI様が、SD-WANエッジプラットフォームのAruba Edge ConnectとAruba Boost
WAN最適化機能でWANを刷新したことにより、効率性とアジリティを向上課題
- クラウド接続の信頼性、パフォーマンス、アップタイムに懸念
- 回線障害による事業への影響を懸念
- AWSへの移行とSaaSアプリケーションの利用増加により、既存のWANアーキテクチャを刷新する必要
効果
- WAN アーキテクチャの刷新により、クラウド戦略とSaaS の利用増をサポート
- AWS で稼働するアプリケーションへの信頼性の高いハイパフォーマンスなアクセスを実現したことにより、オンプレミスと同等の品質エクスペリエンスを提供
- Boost WAN アクセラレーションでデータを最大85%削減したことにより、スループットを2-3 倍向上
- サブミリ秒の回線フェールオーバでネットワークアップタイムが向上し、AWS やオンプレミスへのアクセス障害を排除
- サービスプロバイダへの依存を削減し、OrchestratorによるSD-WAN の管理とコントロールを社内スタッフが担当
株式会社FUJI(以下FUJI)は、イノベーションを元に設立された企業であり、今日も変わらないイノベーション精神が同社の原動力になっています。電子部品実装ロボットとモジュール型生産設備をはじめとして、小型多関節ロボットや介護サポートロボットに至るまで、様々な産業用ロボットソリューションおよび工作機械において、先進のグローバル開発/製造業者として活躍しています。
本社移転を機に、社員が自律的に働けるオフィス環境をめざしネットワーク基盤を整備
FUJIは愛知県に本社を置き、豊田市と岡崎市に製造工場、並びに東京、大阪、仙台に支店/販売拠点を構えています。
同社の事業は、製造オペレーションに広範なアプリケーションに依存しており、自社の中枢となるデータセンターで全て一元管理されていました。しかしながら、AWSのIaaS(サービスとしてのインフラ)に、ファイルサービスやワークフローシステムなど多くの業務に共通して利用されるサービスを移行し始めると、クラウド接続の信頼性と可用性の懸念が浮上しました。FUJIの情報システム部門ICT 課の山下氏は、次のように語っています。「支店と販売拠点では、本社を中心としたハブ&スポークのトポロジが使用されていたため、回線障害による事業への影響が懸念されていました。また、インターネットゲートウェイがデータセンターに置かれていたため、データセンターで問題が発生した際のクラウドサービスの可用性も問題視されていました。」
FUJIのクラウド戦略に欠かせないWANの刷新
FUJIではAWSへの移行と、SalesforceやMicrosoftOffice365などのSaaSアプリケーションの利用増加により、広域イーサネットやMPLS接続で構成される既存のWAN(広域ネットワーク)アーキテクチャを刷新する必要がありました。WANを刷新する主な目的は、AWSへの安定したパフォーマンスとスケーラブルな接続を確保しつつ、コストを削減し、MPLSやイーサネットのサービスプロバイダへの依存度を下げることにありました。
山下氏と彼のチームは、FUJIのWANを刷新するための理想的な方法としてSD-WANの導入に着目し、SD-WANベンダーの選定要件を明確に定めました。要件には、VoIPを含む高価なMPLSの代わりとしてブロードバンドを利用することができ、ユーザーがAWSのファイルやアプリケーションにアクセスする際の遅延を最小限に止め、SaaSへのローカルブレイクアウトも実現可能であることが含まれていました。
FUJIはArubaの国内のパートナーである株式会社マクニカ(以下マクニカ)と緊密に連携し、Arubaを含む複数のSD-WANベンダーが提供する詳細な製品/サービスやテクノロジーについて迅速に把握することができたと山下氏は述べています。「マクニカは私たちの質問や高度な技術的な疑問にも迅速かつ正確に回答してくれました。」
FUJIはこうした情報を分析した結果、ArubaのSD-WANエッジプラットフォーム、Aruba EdgeConnect™ を選択し、併せて統合型SD-WANプラットフォームの一部としてWAN最低化ソリューションであるArubaのAruba Boost™ もオプションとして採用するに至りました。「EdgeConnect SD-WANアプライアンスによる、WANアクセラレーションのオプションライセンスもArubaの選定理由の1つとして挙げることができます。また、信頼性の高いブロードバンドの利用、アプリケーションのクラウドへの最適なルーティング、そしてローカルブレイクアウトの実現も重視しました」と山下氏は説明しています。
SD-WANプラスWAN最適化による理想的なコンビネーション
FUJIは、マクニカより提供されたユースケースやSD-WANの設計/構築に関する支援により、EdgeConnnectプラットフォームを国内10拠点に導入し、EdgeConnectの仮想アプライアンスをAWSのトランジットゲートウェイに接続し、AWS内の複数の仮想プライベートクラウド(VPC )にアクセスできるようにしました。これにより、FUJIはMPLSを廃止し、ほとんどの拠点でEdgeConnectを二重にボンディングされたブロードバンドに接続し、イーサネットの利用は愛知県の主要拠点のみに縮小しました。また、各拠点はOffice 365とSalesforceへのローカルブレイクアウトを可能にしており、ICT 部門ではルーティングの一元管理とSD-WANのアドミニストレーションに管理インターフェースであるAruba Orchestrator™ を利用しています。
また、Boost WAN最適化機能がCIFSおよびHTTP/HTTPSトラフィックに選択的に適用されており、ファイルをAWSやその他のWebサーバから転送する際の遅延の影響を削減しています。Boostは特に、圧縮と重複排除により最大85%までネットワーク上のデータ削減に効果を発揮しています。さらに、ICT 部門で過去の実装環境とBoostを比較した結果、大容量ファイルのスループットが2-3倍に向上したことが判明しました。
ネットワークの効率性とコントロール能力が向上
FUJIは、安定したアクセスを確保するSD-WANを利用したブロードバンドのコストメリットと効率性を活用することで、主なワークロードのクラウドへの移行に成功しました。特にパスコンディショニング、QoS、ダイナミックパスコントロールといったEdgeConnectのSD-WANの高機能により、AWSで運用されているアプリケーションを利用しているエンドユーザーのアプリケーションパフォーマンス、およびエクスペリエンス品質の向上を実現しています。さらに、EdgeConnectを利用したSD-WANに移行して以来、ネットワークのアップタイムも大幅に向上しました。
FUJIは、これまで一元管理されているインターネットゲートウェイに大きく依存していた結果、何度か回線障害を経験しており、複数の部門にわたりエンドユーザーがOffice 365にアクセスできない事態が発生していました。EdgeConnectより提供されているボンディングされたブロードバンドリンクとサブミリ秒のフェールオーバ、およびブレイクアウトでゲートウェイ拠点を経由しなくなったことにより、今では以前のような障害の発生はなくなりました。
また、ICT 部門はコスト削減とサービスプロバイダへの依存度の軽減といったもう1つの重大目標も達成しました。広域イーサネットおよびMPLS費用の大幅な削減とSD-WAN全体の帯域幅利用の最適化により、FUJIは以前のネットワークアーキテクチャと比較して、最大80%のコストを削減できる見込みです。Orchestratorのインテリジェントかつ集中化されたSD-WAN管理により、ICT 部門はこれまでのようにサードパーティーに依頼することなく、ダイレクトにネットワークの変更やトラブルシューティングを行うことができるようになりました。
「Orchestratorにより、自分たちで柔軟に設定を変更できるようになりました。以前ではWANのステータスを監視できる手段がありませんでしたが、今では日々Orchestratorのダッシュボードをチェックすることで、ブレイクアウトの通信量や各アプリケーションのブーストレベルを把握し、ネットワークの問題を迅速に特定することができます。最近回線間のスループットの問題が発生しましたが、Orchestratorのトンネル例外指定機能で問題を解決することができました」(山下氏)。
WANを刷新し、クラウドを採用したことで効率化とアジリティを実現したことにより、FUJIへのビジネスインパクトは非常に良い結果をもたらしていると山下氏は結論付けています。「トポロジを変更したことでネットワークのアジリティと耐障害性が高まりました。今では急なネットワークの構成変更にも柔軟に対応し、障害なしに各事業を推進することができています。結果として、製品開発スピードの向上や製品/サービス品質にも貢献しています。」