隈研吾建築都市設計事務所

「場所を問わない」多様な働き方を実現するためAruba Centralによる青山オフィスのネットワーク統合管理を実現

  • お客様プロフィール

    世界的建築家、隈研吾氏が1990 年に設立した隈研吾建築都市設計事務所。国立競技場をはじめ、20 ヵ国を超える国々で建築物の設計に携わり、国内外で様々な賞を受賞している隈研吾氏をはじめ、約300 名のスタッフが世界中でプロジェクトを手がけている。
    • 業種・業態: 製造
    • ロケーション: 東京都
    • 導入規模: 300名以上

    ユースケース

    「場所を問わない」多様な働き方を実現するためAruba Centralによる青山オフィスのネットワーク統合管理を実現。

    課題

    • テレワークやフリーアドレスなど、働く場所を問わない環境作りの必要性
    • 大容量データのやり取りでも安定した通信が行えるような基盤の整備
    • ネットワークの問題を迅速に特定、解決できるIT担当者の負荷軽減
    • 業務上の重要データの保護や、ID 管理に基づく適切なアクセス制御の実施

    ソリューション

    効果

    • フロア全体を無線LAN でカバーでき、安定稼働を実現
    • CAD データやビデオ会議などの大容量データのやり取りも遅延なく行える
    • ゲスト用回線を用意し、ID に基づき適切なアクセス制御が可能に
    • 「Aruba Central」によるネットワークの可視化により、
    • IT 担当者の負荷を軽減
    • 直感的なUI のコンソール画面により、パスワード変更などもスピーディに行える
    • モバイル対応によって出張の移動中でもコンソール画面を閲覧できる

    世界的建築家、隈研吾氏が1990 年に設立した隈研吾建築都市設計事務所。グローバルで多様な働き方を実現するとともに、IT担当者の運用負荷軽減を実現すべく、青山オフィスの無線LAN環境を刷新した。クラウド型LANソリューションには、SD-LAN 制御に「Aruba Central」が用いられた「IIJセキュアLAN ソリューション with IIJ Omnibus」(以下、「IIJセキュアLAN ソリューション」)が採用され、ネットワークの安定稼働やIT 担当者の負荷軽減などのメリットをもたらした。今後は海外拠点との拠点間通信も視野に入れている。

    場所にとらわれない働き方を実現する、セキュアなネットワーク基盤を整備

    東京やパリ、北京、上海に事務所を構え、スタッフの半数を外国人が占める。多様性のある職場ではコミュニケーションが大事だが、従来のネットワーク環境には課題があった。

    同事務所 デベロップメント ディレクターの平田潤一郎 氏は「テレワークやオフィスのフリーアドレスなど、働く場所を問わない環境作りが求められており、また、大容量の設計データのやり取りやビデオミーティングの機会も増えていたため、ネットワーク環境の整備は急務だった」と説明する。

    青山オフィスの無線LAN環境は、民生品の無線LANルーターが使われており、大容量データのやり取りでネットワークが遅延することや、そもそも、ネットワークに負荷がかかっている状況を可視化し原因を特定することができない状態にあった。

    こうした状況について、同事務所 設計室長で、社内におけるIT 運用をほぼ一手に兼任する松長知宏 氏は「ネットワークに問題があったときには問題解決に時間が取られ、相談が重なったときなどには、問題解決に長い時間を要することがあった」と説明する。

    また、セキュリティ面の強化も大きな課題だった。同事務所には、世界中から様々なプロジェクトの相談が舞い込み、グローバルでいくつもの案件が同時並行で進んでいる。当然ながら、業務上の機密情報が外部に漏れることは許されず、物理セキュリティ強化を含めたセキュリティ対策は急務だった。

    同事務所は次なるキャリアのために独立するスタッフや、各国からインターンが集まってくるため、人の出入りが多く、またそのサイクルも早い。「人やデバイスに関するID 管理は重要で、スタッフが勝手にPC を持ち込み、社内ネットワークにつないで、不正なアプリケーションを動かすことがないよう、人事データと紐付いたアクセス制御を行う、適切なID 管理の仕組みが求められていた」と平田氏は語る。

    ハードウェアとネットワークが統合管理されるマネージドサービスが決め手に

    次期ネットワークインフラの選定は2019 年10 月頃より開始された。「当初は、物理的なセキュリティ強化の話を中心とし、ハードウェアやネットワークの課題についても社内で共有しながら、課題を抽出し、IT チームの組成から開始した」と平田氏は話す。

    特に、懸案であるIT 担当者の負荷軽減については、「IT 担当は兼任であるため、IT の最新動向や技術などにキャッチアップし、求められるレベルに対応するには、専門のスキルや実績を有するパートナーに支援してもらい、体制を整備するのが効果的だ」と考え、パートナーとしてIIJグローバルソリューションズ(以下、「IIJグローバル」)に相談を行った。

    相談を受け、IIJグローバルが提案したのが、クラウド型LANソリューション「IIJ セキュアLAN ソリューション」だ。無線アクセスポイントをソフトウェア制御することにより、シンプルかつセキュアなSD-LAN 環境を実現するマネージドサービスである。

    SD-LAN 制御には、日本ヒューレット・パッカード(HPE)の「Aruba Central」が採用されており、複数拠点にまたがる有線・無線ネットワークの設定や監視をクラウド環境から管理画面を通じて一括で行える。

    選定の決め手について平田氏は次のように話す。
     
    「既存のベンダーをはじめ、いくつかの企業に提案をいただきましたが、ハードウェア、ソフトウェア、そしてネットワークが統合され、セキュアに管理されることが重要なポイントでした。その点、IIJグローバルのマネージドサービスという提案内容は、弊所の業務やビジネス環境を理解して、最適な提案をしてくれたと感じました」(平田氏)。

    ハードウェアとネットワークが統合管理されるマネージドサービス「IIJ セキュアLAN ソリューション」がもたらす安心感、信頼感という価値が評価された結果といえる。

    ネットワークの安定稼働とセキュリティ、IT 運用の負荷軽減を実現

    正式導入は2020 年1 月に決まり、2020 年3 月の青山オフィスの増床に間に合うよう、導入はスピーディに進められた。
     
    「それまでは、設計スタッフの作業環境は自席で巨大なワークステーションを使って仕事をするのが当たり前でした。そこで、まずはワークステーションの省スペース化と併せたフリーアドレスの導入を進めたいと考えました」(平田氏)。

    そして、2020 年2 月に7 階フロアへの無線LAN 導入が完了し、2020 年6 月末に青山オフィス全フロアへのソリューション導入が完了した。現在は、クライアントPC を中心に「1フロア20 ~ 30 台のデバイスが接続され、100 台ほどのデバイスが常時接続されている」状況だという。

    導入効果について、松長氏は「Aruba Central によって、安全な水、電気と同じように、ユーザーに意識させずにネットワークが安定稼働している」点を挙げる。
     
    「これまでは、無線LAN が届く場所と届かない場所があるため、外で仕事をする機会の多いマネージャーなどは、打ち合わせスペースで、iPhone を使ってビデオ会議を行うことがありましたが、導入後はフロア全体をカバーできるようになり、場所を問わずに仕事ができるようになりました」(松長氏)。

    また、これまでの無線ネットワークでは難しかった、CAD による大容量の設計データのやり取りもスムーズに行えるようになった。さらに、「Aruba Central」によって管理し、ID に基づき適切な人に適切な通信が割り当てられるようになった結果、お客様やインターンに対しゲスト用Wi-Fi を提供することが可能になった。「オフィスフロアにおける社員向けのイントラネットへのアクセスは、社員が使うデバイスのMAC アドレスと紐付けてデバイス認証を行い、ゲスト用には、回線を分けてインターネットに接続できるようになった」という。

    一方、IT 担当者の負荷軽減については、「Aruba Central」によるネットワークの可視化により、担当者の運用負荷が大幅に軽減できた。「導入後は、ダッシュボード画面を通じ、ネットワークの接続状況や利用台数、不審な通信はないかなど、一元管理が可能になった」と松長氏は話す。

    また、無線LAN のつながりが悪いといったユーザーからの相談に対しても、原因の切り分けをスピーディに行い、属人的な対応を排することができるようになったという。さらに、「これまでは無線LAN のSSIDとパスワードを一緒に管理していたが、SSID のステルス処理や、定期的なパスワード変更もコンソール画面から行えるため、安全性を高めながら運用の省力化が実現できた」ということだ。

    これにより、IT 担当者として、より全社的なIT 戦略を考えることや、本業の設計業務に、より時間を割くことができるようになり、仕事の質が高まっている。

    Aruba Central のコンソール画面について、松長氏は「日常的にチェックしている」とした上で、「直感的に操作できるUI は使い勝手がよいし、モバイル対応によって出張の移動中にコンソール画面を閲覧できるのはありがたい」と述べてくれた。

    海外拠点との拠点間通信も視野に、グローバルのIT ガバナンス強化をめざす

    今後は、業務アプリケーションである「Microsoft 365」とPBX を連携させ、所内の固定電話にかかってきた電話を個人のiPhone に転送するダイレクトルーティングにより、さらに場所を問わない働き方を整備していく。

    そして、海外との拠点間通信も視野に入れており、今回のネットワーク整備の次のステップとして、中国やフランスなどの海外拠点のIT ガバナンス強化を「この10 月から進めていきたい」ということだ。

    そうした状況下で、今後、製品としてAruba に期待することとして、平田氏は「オフィスワークとテレワークの共存はこれからますます当たり前となる」と話した上で、「今回のArubaCentralによるネットワーク整備を端緒に、自宅にいながらオフィスにいるような仕事環境づくりをさらに進めていきたい」と述べる。

    「たとえば、自宅のエンドポイントのWi-Fi 通信は現状、会社側では管理できないが、モバイル性に優れたAruba のアクセスポイントと、Aruba Central による統合管理によって、自宅のネットワーク状況の可視化、制御までカバーできると、今後、オフィス需要が減っていく中で、より多様性のある働き方がセキュアに提供できるのではないか」ということだ。

    都会の大きなオフィスビルに人が集中する「箱」の時代はコロナによって終わりを迎えつつある。これからは、より多様な地域、地方にいながら、働く人のQOL を高めつつ価値の高い仕事をしていくことが重要なテーマだ 。平田氏はこのように述べ、サテライトオフィスや地方拠点、プロジェクト単位でのワークプレイスといった重要性がより高まる中で、Aruba には、刻々と変わるネットワークインフラのニーズに対応した価値を提供してほしいと締めくくってくれた。

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    無線LANのつながりが悪いなどの相談に対しても、原因の切り分けや問題解決をスピーディに行い、属人的な対応を排することができました
    隈研吾建築都市設計事務所, デベロップメント ディレクター,平田 潤一郎 氏
  • お客様プロフィール

    世界的建築家、隈研吾氏が1990 年に設立した隈研吾建築都市設計事務所。国立競技場をはじめ、20 ヵ国を超える国々で建築物の設計に携わり、国内外で様々な賞を受賞している隈研吾氏をはじめ、約300 名のスタッフが世界中でプロジェクトを手がけている。
    • 業種・業態: 製造
    • ロケーション: 東京都
    • 導入規模: 300名以上

    ユースケース

    「場所を問わない」多様な働き方を実現するためAruba Centralによる青山オフィスのネットワーク統合管理を実現。

    課題

    • テレワークやフリーアドレスなど、働く場所を問わない環境作りの必要性
    • 大容量データのやり取りでも安定した通信が行えるような基盤の整備
    • ネットワークの問題を迅速に特定、解決できるIT担当者の負荷軽減
    • 業務上の重要データの保護や、ID 管理に基づく適切なアクセス制御の実施

    ソリューション

    効果

    • フロア全体を無線LAN でカバーでき、安定稼働を実現
    • CAD データやビデオ会議などの大容量データのやり取りも遅延なく行える
    • ゲスト用回線を用意し、ID に基づき適切なアクセス制御が可能に
    • 「Aruba Central」によるネットワークの可視化により、
    • IT 担当者の負荷を軽減
    • 直感的なUI のコンソール画面により、パスワード変更などもスピーディに行える
    • モバイル対応によって出張の移動中でもコンソール画面を閲覧できる

    世界的建築家、隈研吾氏が1990 年に設立した隈研吾建築都市設計事務所。グローバルで多様な働き方を実現するとともに、IT担当者の運用負荷軽減を実現すべく、青山オフィスの無線LAN環境を刷新した。クラウド型LANソリューションには、SD-LAN 制御に「Aruba Central」が用いられた「IIJセキュアLAN ソリューション with IIJ Omnibus」(以下、「IIJセキュアLAN ソリューション」)が採用され、ネットワークの安定稼働やIT 担当者の負荷軽減などのメリットをもたらした。今後は海外拠点との拠点間通信も視野に入れている。

    場所にとらわれない働き方を実現する、セキュアなネットワーク基盤を整備

    東京やパリ、北京、上海に事務所を構え、スタッフの半数を外国人が占める。多様性のある職場ではコミュニケーションが大事だが、従来のネットワーク環境には課題があった。

    同事務所 デベロップメント ディレクターの平田潤一郎 氏は「テレワークやオフィスのフリーアドレスなど、働く場所を問わない環境作りが求められており、また、大容量の設計データのやり取りやビデオミーティングの機会も増えていたため、ネットワーク環境の整備は急務だった」と説明する。

    青山オフィスの無線LAN環境は、民生品の無線LANルーターが使われており、大容量データのやり取りでネットワークが遅延することや、そもそも、ネットワークに負荷がかかっている状況を可視化し原因を特定することができない状態にあった。

    こうした状況について、同事務所 設計室長で、社内におけるIT 運用をほぼ一手に兼任する松長知宏 氏は「ネットワークに問題があったときには問題解決に時間が取られ、相談が重なったときなどには、問題解決に長い時間を要することがあった」と説明する。

    また、セキュリティ面の強化も大きな課題だった。同事務所には、世界中から様々なプロジェクトの相談が舞い込み、グローバルでいくつもの案件が同時並行で進んでいる。当然ながら、業務上の機密情報が外部に漏れることは許されず、物理セキュリティ強化を含めたセキュリティ対策は急務だった。

    同事務所は次なるキャリアのために独立するスタッフや、各国からインターンが集まってくるため、人の出入りが多く、またそのサイクルも早い。「人やデバイスに関するID 管理は重要で、スタッフが勝手にPC を持ち込み、社内ネットワークにつないで、不正なアプリケーションを動かすことがないよう、人事データと紐付いたアクセス制御を行う、適切なID 管理の仕組みが求められていた」と平田氏は語る。

    ハードウェアとネットワークが統合管理されるマネージドサービスが決め手に

    次期ネットワークインフラの選定は2019 年10 月頃より開始された。「当初は、物理的なセキュリティ強化の話を中心とし、ハードウェアやネットワークの課題についても社内で共有しながら、課題を抽出し、IT チームの組成から開始した」と平田氏は話す。

    特に、懸案であるIT 担当者の負荷軽減については、「IT 担当は兼任であるため、IT の最新動向や技術などにキャッチアップし、求められるレベルに対応するには、専門のスキルや実績を有するパートナーに支援してもらい、体制を整備するのが効果的だ」と考え、パートナーとしてIIJグローバルソリューションズ(以下、「IIJグローバル」)に相談を行った。

    相談を受け、IIJグローバルが提案したのが、クラウド型LANソリューション「IIJ セキュアLAN ソリューション」だ。無線アクセスポイントをソフトウェア制御することにより、シンプルかつセキュアなSD-LAN 環境を実現するマネージドサービスである。

    SD-LAN 制御には、日本ヒューレット・パッカード(HPE)の「Aruba Central」が採用されており、複数拠点にまたがる有線・無線ネットワークの設定や監視をクラウド環境から管理画面を通じて一括で行える。

    選定の決め手について平田氏は次のように話す。
     
    「既存のベンダーをはじめ、いくつかの企業に提案をいただきましたが、ハードウェア、ソフトウェア、そしてネットワークが統合され、セキュアに管理されることが重要なポイントでした。その点、IIJグローバルのマネージドサービスという提案内容は、弊所の業務やビジネス環境を理解して、最適な提案をしてくれたと感じました」(平田氏)。

    ハードウェアとネットワークが統合管理されるマネージドサービス「IIJ セキュアLAN ソリューション」がもたらす安心感、信頼感という価値が評価された結果といえる。

    ネットワークの安定稼働とセキュリティ、IT 運用の負荷軽減を実現

    正式導入は2020 年1 月に決まり、2020 年3 月の青山オフィスの増床に間に合うよう、導入はスピーディに進められた。
     
    「それまでは、設計スタッフの作業環境は自席で巨大なワークステーションを使って仕事をするのが当たり前でした。そこで、まずはワークステーションの省スペース化と併せたフリーアドレスの導入を進めたいと考えました」(平田氏)。

    そして、2020 年2 月に7 階フロアへの無線LAN 導入が完了し、2020 年6 月末に青山オフィス全フロアへのソリューション導入が完了した。現在は、クライアントPC を中心に「1フロア20 ~ 30 台のデバイスが接続され、100 台ほどのデバイスが常時接続されている」状況だという。

    導入効果について、松長氏は「Aruba Central によって、安全な水、電気と同じように、ユーザーに意識させずにネットワークが安定稼働している」点を挙げる。
     
    「これまでは、無線LAN が届く場所と届かない場所があるため、外で仕事をする機会の多いマネージャーなどは、打ち合わせスペースで、iPhone を使ってビデオ会議を行うことがありましたが、導入後はフロア全体をカバーできるようになり、場所を問わずに仕事ができるようになりました」(松長氏)。

    また、これまでの無線ネットワークでは難しかった、CAD による大容量の設計データのやり取りもスムーズに行えるようになった。さらに、「Aruba Central」によって管理し、ID に基づき適切な人に適切な通信が割り当てられるようになった結果、お客様やインターンに対しゲスト用Wi-Fi を提供することが可能になった。「オフィスフロアにおける社員向けのイントラネットへのアクセスは、社員が使うデバイスのMAC アドレスと紐付けてデバイス認証を行い、ゲスト用には、回線を分けてインターネットに接続できるようになった」という。

    一方、IT 担当者の負荷軽減については、「Aruba Central」によるネットワークの可視化により、担当者の運用負荷が大幅に軽減できた。「導入後は、ダッシュボード画面を通じ、ネットワークの接続状況や利用台数、不審な通信はないかなど、一元管理が可能になった」と松長氏は話す。

    また、無線LAN のつながりが悪いといったユーザーからの相談に対しても、原因の切り分けをスピーディに行い、属人的な対応を排することができるようになったという。さらに、「これまでは無線LAN のSSIDとパスワードを一緒に管理していたが、SSID のステルス処理や、定期的なパスワード変更もコンソール画面から行えるため、安全性を高めながら運用の省力化が実現できた」ということだ。

    これにより、IT 担当者として、より全社的なIT 戦略を考えることや、本業の設計業務に、より時間を割くことができるようになり、仕事の質が高まっている。

    Aruba Central のコンソール画面について、松長氏は「日常的にチェックしている」とした上で、「直感的に操作できるUI は使い勝手がよいし、モバイル対応によって出張の移動中にコンソール画面を閲覧できるのはありがたい」と述べてくれた。

    海外拠点との拠点間通信も視野に、グローバルのIT ガバナンス強化をめざす

    今後は、業務アプリケーションである「Microsoft 365」とPBX を連携させ、所内の固定電話にかかってきた電話を個人のiPhone に転送するダイレクトルーティングにより、さらに場所を問わない働き方を整備していく。

    そして、海外との拠点間通信も視野に入れており、今回のネットワーク整備の次のステップとして、中国やフランスなどの海外拠点のIT ガバナンス強化を「この10 月から進めていきたい」ということだ。

    そうした状況下で、今後、製品としてAruba に期待することとして、平田氏は「オフィスワークとテレワークの共存はこれからますます当たり前となる」と話した上で、「今回のArubaCentralによるネットワーク整備を端緒に、自宅にいながらオフィスにいるような仕事環境づくりをさらに進めていきたい」と述べる。

    「たとえば、自宅のエンドポイントのWi-Fi 通信は現状、会社側では管理できないが、モバイル性に優れたAruba のアクセスポイントと、Aruba Central による統合管理によって、自宅のネットワーク状況の可視化、制御までカバーできると、今後、オフィス需要が減っていく中で、より多様性のある働き方がセキュアに提供できるのではないか」ということだ。

    都会の大きなオフィスビルに人が集中する「箱」の時代はコロナによって終わりを迎えつつある。これからは、より多様な地域、地方にいながら、働く人のQOL を高めつつ価値の高い仕事をしていくことが重要なテーマだ 。平田氏はこのように述べ、サテライトオフィスや地方拠点、プロジェクト単位でのワークプレイスといった重要性がより高まる中で、Aruba には、刻々と変わるネットワークインフラのニーズに対応した価値を提供してほしいと締めくくってくれた。

    無線LANのつながりが悪いなどの相談に対しても、原因の切り分けや問題解決をスピーディに行い、属人的な対応を排することができました
    隈研吾建築都市設計事務所, デベロップメント ディレクター,平田 潤一郎 氏