学校法人中西学園

キャンパス無線LANをWi-Fi6対応に刷新
ハイブリッド授業への円滑な対応を実現

  • お客様プロフィール

    昭和20年設立の「すみれ洋裁学院」を母体として設立された学校法人。教育の原点は「個性を活かした人間形成にある」との信念に立ち、「人間教育と実学」を建学の精神としている。現在は名古屋外国語大学/名古屋学芸大学の両大学のほか、名古屋ファッション専門学校、名古屋栄養専門学校、名古屋製菓専門学校、菱野幼稚園の計6校を設置している。
    • 業種・業態: 高等教育
    • ロケーション: 愛知県
    • 導入規模: 2,000名以上

    ユースケース

    キャンパス無線LANをWi-Fi6対応に刷新
    ハイブリッド授業への円滑な対応を実現

    課題

    • APが設置された教室が限られており、学内の無線LANニーズに十分に応えきれない
    • Wi-Fi4/5対応の機器がほとんどのためパフォーマンス面での懸念を感じていた
    • 物理コントローラに障害が発生すると大学全体に影響が及んでしまう

    効果

    • 無線LANエリアを大幅に拡大し、全ての教室で快適なアクセスを実現
    • Wi-Fi6対応APにより最新スマートフォン/タブレットの性能を最大限に発揮
    • 仮想コントローラでネットワークの信頼性・可用性と運用管理性の向上を実現

    名古屋外国語大学/名古屋学芸大学では、充実した学びの環境を提供すべく、学内情報基盤の整備・拡充を推進している。その一環として今回実施されたのが、無線LANインフラの全面リニューアルである。無線LANを利用できるエリアを広げると同時に、接続速度や安定性の改善を図るのが狙いだ。そのために新たに導入されたのが、Arubaの無線LANソリューションである。Wi-Fi6対応のメリットを最大限に活かすことで、ハイブリッド授業も快適に行える環境を実現。また、コントローラレスによる運用効率化にも成功している。

    「人間教育と実学」の建学の精神に基づき次世代を担う人材の育成を推進

    「人間教育と実学」の建学の精神に基づき、地域社会における文化の創造・発展と人類福祉の向上に貢献し得る人材の養成に邁進する学校法人 中西学園。現在同学園では、名古屋外国語大学、名古屋学芸大学、名古屋ファッション専門学校、名古屋栄養専門学校、名古屋製菓専門学校、菱野幼稚園の6校を設置している。

    このうち名古屋外国語大学は、中部圏で唯一となる外国語大学だ。外国語学部、現代国際学部、世界共生学部、世界教養学部の4学部と大学院1研究科を擁し、世界に羽ばたくグローバル人材の育成を推進。また、同大学と同じく日進キャンパスをメインキャンパスとする名古屋学芸大学も、管理栄養学部、メディア造形学部、ヒューマンケア学部、看護学部の4学部と大学院3研究科を展開。様々な専門スキルを身に付けた人材を世に送り出し続けている。

    「近年では大学においてもICTの利活用が欠かせませんので、教育研究に直接関わるようなシステムについては、それぞれの大学で企画や導入を行っています。ただし、ネットワークなどの共通インフラについては、我々法人側が一手に引き受けることで、全体最適化を図るようにしています」 こう説明するのは、中西学園 法人事務局 電算システム室 室長 小森 繁樹 氏。動画やWeb会議などの重たいアプリケーションが授業で利用されるケースも珍しくないため、性能や信頼性の確保には細心の注意を払っていると続ける。

    キャンパス内無線LANサービスの環境改善が大きな課題に

    その両大学において、今回実施されたのが、キャンパス内無線LANサービス「WiSH」の再構築プロジェクトである。中西学園 法人事務局 電算システム室 キャンパスネットワーク管理担当 須賀 人志 氏は、取り組みの背景を「旧無線LANインフラは2013年の導入ですが、当時は無線を使いたいという要望があった教室に対してのみアクセスポイント(AP )を設置していました。しかし、最近の学生は、スマートフォンやタブレットを使うのが当たり前になっています。無線が使えないと困る場面も増えてきましたので、サービス提供エリアをもっと拡げたいと感じていました」と語る。

    また、信頼性やパフォーマンスの面でも、課題を感じていたとのこと。須賀氏は「突然あるAPのSSIDが欠落したり、コントローラが不調を起こしてしまったりと、様々なトラブル対応に見舞われるケースもありました。また、最近ではWi- Fi6対応のデバイスが増えているにも関わらず、旧環境はWi- Fi4/5対応の機器がほとんどです。このままでは、インフラ側がボトルネックになりかねません」と語る。

    こうした状況にさらに輪を掛けたのが今回のコロナ禍だ。両大学でも他の多くの大学と同じく、オンライン授業やオンラインと対面を組み合わせたハイブリッド授業を強いられることとなった。必然的に教員が自分の研究室から講義を配信したり、その映像を学生がソーシャルディスタンスが確保された教室で視聴したりといったシーンも増えてくる。このような際に無線接続に問題が生じると、教育研究活動にも大きな影響が及びかねない。「学内からは『授業中に接続が途切れるので何とかして欲しい』といった声も挙がっていましたので、安定性の向上も重要な改善ポイントとなりました」と小森氏は語る。

    仮想コントローラを高く評価しArubaのソリューションを採用

    これらの課題を解消すべく新たに導入されたのが、Arubaの無線LANソリューションである。須賀氏はその経緯について「名古屋学芸大学では、看護学部の設置に伴い、2018年に名城前医療キャンパスを新たに開設しました。その無線LANインフラ構築にあたり、Arubaを採用したのがきっかけです。
    従来の環境では、物理コントローラに障害が発生すると全学に影響が及んでしまうため、非常に神経を使って運用を行う必要がありました。その点、ArubaのAPには仮想コントローラが内蔵されており、もし1台がダウンしたとしても別のAPが制御を引き継いでくれます。手間を掛けることなく安定運用が維持できるのは、非常に素晴らしいと感じました」と振り返る。

    この時、導入された「Aruba AP-300シリーズ」は、数年にわたって大きなトラブルを起こすこともなく稼働を継続。さらにその後、同じく名古屋学芸大学の新栄キャンパスでも、「Aruba AP-500シリーズ」が採用されている。「ネットワーク運用管理に割ける人員にも限りがありますので、あまりいろいろな製品が乱立すると運用負荷の増大を招きます。その点、Arubaは名城前医療キャンパスで既に実績を上げていますので、この仕組みをそのまま使いたいと考えました」と須賀氏。

    そして今回、名古屋外国語大学/名古屋学芸大学の両校が同居する日進キャンパス、並びに名古屋駅前に新設された名駅キャンパスでも、「Aruba AP-500シリーズ」による新無線LANインフラが全面本稼働することとなった。スモールスタートでの段階的な導入を行うことで、両大学が目指す環境を着実に創り上げることに成功したのである。

    サービス提供エリアを大幅に拡大
    いつでも・どこでもつながる環境を実現

    今回の新無線LANインフラの特徴としては、AP台数を大幅に増やした点が挙げられる。「従来は220台程度の台数でしたが、今回は日進、名駅、新栄の3キャンパス合わせて、約440台の『Aruba AP-500シリーズ』を設置しています」と須賀氏。これにより、すべての教室において無線LAN接続が可能になった。また、倍増したAP台数に対応すべく、「Aruba2530スイッチシリーズ」も新たに導入されている。

    「かつての学内ネットワークでは、有線LANがメイン、無線LANがサブという位置付けでした。しかし現在では、むしろ無線がメインで使われるようになっています。それだけに、いつでも・どこでも使えるということが大変重要です。特に名駅キャンパスは、情報コンセントを設置しておらず、すべて無線での接続が前提となりますので、つながらないとキャンパス運営そのものが成り立ちません」と語る。

    Exterior of the Nakanishi Gakuen building

    ちなみに、この名駅キャンパス、コロナ禍においても学生が安心して学べることを目的に設置されたユニークなサテライトキャンパスだ。ショッピングモールとオフィスが併設された「ビズリウム名古屋」の6階に設置されたキャンパス内には、各種の教室やフリーライブラリーと自習室の機能を備えた「ヴラリ(WLALi)」、映像スタジオ、ラウンジ、コンベンションホールなど、多彩な施設を用意。これらを存分に使いこなすには、やはりLANケーブルに縛られない無線接続がふさわしい。「元々はゼミ用に使うはずだった小教室を急遽リモート授業に充てるなど、当初の想定とは異なる使われ方も出てきています。ArubaはAPの増設が簡単に行えますので、こうした新たなニーズにも柔軟に対応できます」と小森氏は語る。

    Wi-Fi6による高速アクセスが可能に
    運用管理の効率化も

    こうした環境が整ったことで、学生や教職員の利便性も大きく向上。小森氏は「Wi-Fi6による高速なネットワークアクセスが可能になった上に、以前のように接続が途切れることもなくなりました」と満足げに語る。ここではArubaの多彩な機能も大きく貢献している。まず電波の強度やチャンネルを自動調整する「ARM」機能により、AP間の電波干渉によるトラブルを回避。さらに、クライアントを最適なAPに接続する「ClientMatch」機能も備わっているため、ユーザーがキャンパス内を移動しても安定的な接続を維持し続けることができる。「緊急事態宣言解除後は対面授業が復活していますが、今後またハイブリッド授業に戻ることもあり得ます。そうした際にも、問題なく対応できることと考えています」と小森氏は力強く語る。

    インフラの運用管理についても、円滑に進められているとのこと。「現在は学内のAPを13のグループに分けていますが、コントローラレスでも全く問題はありませんね。何か変更を加えたい場合も、あるAPで実施した修正内容を他のAPに反映させるだけで済みます。13回グループ分すべて一から作業を行うようなこともありません。信頼性も大幅に向上しており、ほとんど手間を掛けることなく運用が行えています」と語る須賀氏。万一機器が故障した場合も、ライフタイムワランティによるスピーディな交換対応が受けられるため、安心感も大きく向上したと続ける。

    さらなる改善を継続的に推進
    「ClearPass」の導入も視野に

    さらに、Arubaの統合認証基盤「ClearPass」についても、強い関心を抱いているとのこと。これは、誰が・どの端末で・いつ・どこから・どのように接続してきたかを識別した上で、アクセス権限や設定、ポリシーを一括で管理するというもの。BYOD端末でのセキュアなアクセスやゲストアカウント登録のセルフサービス化、端末の検疫など、様々な用途に利用できる。「現在はBYOD用、研究室用といった形で、用途によって接続先のSSIDを分けていますが、ClearPassを使えばもっとシンプルにできるのではと考えています。極端に言えば、SSIDは一つにしてしまって、接続した後にそれぞれに合ったポリシーを割り当てるといった具合ですね。このようにすることで、ユーザーの利便性をさらに高められると期待しています」と須賀氏は説明する。

    また、オンライン/ハイブリッド授業の際には担当教員の接続を最優先する必要があるため、QoSなどの機能も活用を検討していく考えだ。「前述の通り、無線LANインフラの重要性は今後もますます高まっていくと考えられます。我々としても、ユーザーの要望に応えるべく、引き続き環境改善を進めていきたい」と抱負を語る小森氏。Arubaもその取り組みをしっかりと下支えしていく。

    詳細はこちら

    今や無線LANは大学の研究教育活動を支える重要なインフラとなっていますので、ハイブリッド授業などがより快適に行える環境を整備できた意義は大きい。今後も「ClearPass」などの機能を活用し、さらなる利便性向上を目指したいと思います
    学校法人 中西学園, 法人事務局, 電算システム室 室長, 小森 繁樹氏
  • お客様プロフィール

    昭和20年設立の「すみれ洋裁学院」を母体として設立された学校法人。教育の原点は「個性を活かした人間形成にある」との信念に立ち、「人間教育と実学」を建学の精神としている。現在は名古屋外国語大学/名古屋学芸大学の両大学のほか、名古屋ファッション専門学校、名古屋栄養専門学校、名古屋製菓専門学校、菱野幼稚園の計6校を設置している。
    • 業種・業態: 高等教育
    • ロケーション: 愛知県
    • 導入規模: 2,000名以上

    ユースケース

    キャンパス無線LANをWi-Fi6対応に刷新
    ハイブリッド授業への円滑な対応を実現

    課題

    • APが設置された教室が限られており、学内の無線LANニーズに十分に応えきれない
    • Wi-Fi4/5対応の機器がほとんどのためパフォーマンス面での懸念を感じていた
    • 物理コントローラに障害が発生すると大学全体に影響が及んでしまう

    効果

    • 無線LANエリアを大幅に拡大し、全ての教室で快適なアクセスを実現
    • Wi-Fi6対応APにより最新スマートフォン/タブレットの性能を最大限に発揮
    • 仮想コントローラでネットワークの信頼性・可用性と運用管理性の向上を実現

    名古屋外国語大学/名古屋学芸大学では、充実した学びの環境を提供すべく、学内情報基盤の整備・拡充を推進している。その一環として今回実施されたのが、無線LANインフラの全面リニューアルである。無線LANを利用できるエリアを広げると同時に、接続速度や安定性の改善を図るのが狙いだ。そのために新たに導入されたのが、Arubaの無線LANソリューションである。Wi-Fi6対応のメリットを最大限に活かすことで、ハイブリッド授業も快適に行える環境を実現。また、コントローラレスによる運用効率化にも成功している。

    「人間教育と実学」の建学の精神に基づき次世代を担う人材の育成を推進

    「人間教育と実学」の建学の精神に基づき、地域社会における文化の創造・発展と人類福祉の向上に貢献し得る人材の養成に邁進する学校法人 中西学園。現在同学園では、名古屋外国語大学、名古屋学芸大学、名古屋ファッション専門学校、名古屋栄養専門学校、名古屋製菓専門学校、菱野幼稚園の6校を設置している。

    このうち名古屋外国語大学は、中部圏で唯一となる外国語大学だ。外国語学部、現代国際学部、世界共生学部、世界教養学部の4学部と大学院1研究科を擁し、世界に羽ばたくグローバル人材の育成を推進。また、同大学と同じく日進キャンパスをメインキャンパスとする名古屋学芸大学も、管理栄養学部、メディア造形学部、ヒューマンケア学部、看護学部の4学部と大学院3研究科を展開。様々な専門スキルを身に付けた人材を世に送り出し続けている。

    「近年では大学においてもICTの利活用が欠かせませんので、教育研究に直接関わるようなシステムについては、それぞれの大学で企画や導入を行っています。ただし、ネットワークなどの共通インフラについては、我々法人側が一手に引き受けることで、全体最適化を図るようにしています」 こう説明するのは、中西学園 法人事務局 電算システム室 室長 小森 繁樹 氏。動画やWeb会議などの重たいアプリケーションが授業で利用されるケースも珍しくないため、性能や信頼性の確保には細心の注意を払っていると続ける。

    キャンパス内無線LANサービスの環境改善が大きな課題に

    その両大学において、今回実施されたのが、キャンパス内無線LANサービス「WiSH」の再構築プロジェクトである。中西学園 法人事務局 電算システム室 キャンパスネットワーク管理担当 須賀 人志 氏は、取り組みの背景を「旧無線LANインフラは2013年の導入ですが、当時は無線を使いたいという要望があった教室に対してのみアクセスポイント(AP )を設置していました。しかし、最近の学生は、スマートフォンやタブレットを使うのが当たり前になっています。無線が使えないと困る場面も増えてきましたので、サービス提供エリアをもっと拡げたいと感じていました」と語る。

    また、信頼性やパフォーマンスの面でも、課題を感じていたとのこと。須賀氏は「突然あるAPのSSIDが欠落したり、コントローラが不調を起こしてしまったりと、様々なトラブル対応に見舞われるケースもありました。また、最近ではWi- Fi6対応のデバイスが増えているにも関わらず、旧環境はWi- Fi4/5対応の機器がほとんどです。このままでは、インフラ側がボトルネックになりかねません」と語る。

    こうした状況にさらに輪を掛けたのが今回のコロナ禍だ。両大学でも他の多くの大学と同じく、オンライン授業やオンラインと対面を組み合わせたハイブリッド授業を強いられることとなった。必然的に教員が自分の研究室から講義を配信したり、その映像を学生がソーシャルディスタンスが確保された教室で視聴したりといったシーンも増えてくる。このような際に無線接続に問題が生じると、教育研究活動にも大きな影響が及びかねない。「学内からは『授業中に接続が途切れるので何とかして欲しい』といった声も挙がっていましたので、安定性の向上も重要な改善ポイントとなりました」と小森氏は語る。

    仮想コントローラを高く評価しArubaのソリューションを採用

    これらの課題を解消すべく新たに導入されたのが、Arubaの無線LANソリューションである。須賀氏はその経緯について「名古屋学芸大学では、看護学部の設置に伴い、2018年に名城前医療キャンパスを新たに開設しました。その無線LANインフラ構築にあたり、Arubaを採用したのがきっかけです。
    従来の環境では、物理コントローラに障害が発生すると全学に影響が及んでしまうため、非常に神経を使って運用を行う必要がありました。その点、ArubaのAPには仮想コントローラが内蔵されており、もし1台がダウンしたとしても別のAPが制御を引き継いでくれます。手間を掛けることなく安定運用が維持できるのは、非常に素晴らしいと感じました」と振り返る。

    この時、導入された「Aruba AP-300シリーズ」は、数年にわたって大きなトラブルを起こすこともなく稼働を継続。さらにその後、同じく名古屋学芸大学の新栄キャンパスでも、「Aruba AP-500シリーズ」が採用されている。「ネットワーク運用管理に割ける人員にも限りがありますので、あまりいろいろな製品が乱立すると運用負荷の増大を招きます。その点、Arubaは名城前医療キャンパスで既に実績を上げていますので、この仕組みをそのまま使いたいと考えました」と須賀氏。

    そして今回、名古屋外国語大学/名古屋学芸大学の両校が同居する日進キャンパス、並びに名古屋駅前に新設された名駅キャンパスでも、「Aruba AP-500シリーズ」による新無線LANインフラが全面本稼働することとなった。スモールスタートでの段階的な導入を行うことで、両大学が目指す環境を着実に創り上げることに成功したのである。

    サービス提供エリアを大幅に拡大
    いつでも・どこでもつながる環境を実現

    今回の新無線LANインフラの特徴としては、AP台数を大幅に増やした点が挙げられる。「従来は220台程度の台数でしたが、今回は日進、名駅、新栄の3キャンパス合わせて、約440台の『Aruba AP-500シリーズ』を設置しています」と須賀氏。これにより、すべての教室において無線LAN接続が可能になった。また、倍増したAP台数に対応すべく、「Aruba2530スイッチシリーズ」も新たに導入されている。

    「かつての学内ネットワークでは、有線LANがメイン、無線LANがサブという位置付けでした。しかし現在では、むしろ無線がメインで使われるようになっています。それだけに、いつでも・どこでも使えるということが大変重要です。特に名駅キャンパスは、情報コンセントを設置しておらず、すべて無線での接続が前提となりますので、つながらないとキャンパス運営そのものが成り立ちません」と語る。

    Exterior of the Nakanishi Gakuen building

    ちなみに、この名駅キャンパス、コロナ禍においても学生が安心して学べることを目的に設置されたユニークなサテライトキャンパスだ。ショッピングモールとオフィスが併設された「ビズリウム名古屋」の6階に設置されたキャンパス内には、各種の教室やフリーライブラリーと自習室の機能を備えた「ヴラリ(WLALi)」、映像スタジオ、ラウンジ、コンベンションホールなど、多彩な施設を用意。これらを存分に使いこなすには、やはりLANケーブルに縛られない無線接続がふさわしい。「元々はゼミ用に使うはずだった小教室を急遽リモート授業に充てるなど、当初の想定とは異なる使われ方も出てきています。ArubaはAPの増設が簡単に行えますので、こうした新たなニーズにも柔軟に対応できます」と小森氏は語る。

    Wi-Fi6による高速アクセスが可能に
    運用管理の効率化も

    こうした環境が整ったことで、学生や教職員の利便性も大きく向上。小森氏は「Wi-Fi6による高速なネットワークアクセスが可能になった上に、以前のように接続が途切れることもなくなりました」と満足げに語る。ここではArubaの多彩な機能も大きく貢献している。まず電波の強度やチャンネルを自動調整する「ARM」機能により、AP間の電波干渉によるトラブルを回避。さらに、クライアントを最適なAPに接続する「ClientMatch」機能も備わっているため、ユーザーがキャンパス内を移動しても安定的な接続を維持し続けることができる。「緊急事態宣言解除後は対面授業が復活していますが、今後またハイブリッド授業に戻ることもあり得ます。そうした際にも、問題なく対応できることと考えています」と小森氏は力強く語る。

    インフラの運用管理についても、円滑に進められているとのこと。「現在は学内のAPを13のグループに分けていますが、コントローラレスでも全く問題はありませんね。何か変更を加えたい場合も、あるAPで実施した修正内容を他のAPに反映させるだけで済みます。13回グループ分すべて一から作業を行うようなこともありません。信頼性も大幅に向上しており、ほとんど手間を掛けることなく運用が行えています」と語る須賀氏。万一機器が故障した場合も、ライフタイムワランティによるスピーディな交換対応が受けられるため、安心感も大きく向上したと続ける。

    さらなる改善を継続的に推進
    「ClearPass」の導入も視野に

    さらに、Arubaの統合認証基盤「ClearPass」についても、強い関心を抱いているとのこと。これは、誰が・どの端末で・いつ・どこから・どのように接続してきたかを識別した上で、アクセス権限や設定、ポリシーを一括で管理するというもの。BYOD端末でのセキュアなアクセスやゲストアカウント登録のセルフサービス化、端末の検疫など、様々な用途に利用できる。「現在はBYOD用、研究室用といった形で、用途によって接続先のSSIDを分けていますが、ClearPassを使えばもっとシンプルにできるのではと考えています。極端に言えば、SSIDは一つにしてしまって、接続した後にそれぞれに合ったポリシーを割り当てるといった具合ですね。このようにすることで、ユーザーの利便性をさらに高められると期待しています」と須賀氏は説明する。

    また、オンライン/ハイブリッド授業の際には担当教員の接続を最優先する必要があるため、QoSなどの機能も活用を検討していく考えだ。「前述の通り、無線LANインフラの重要性は今後もますます高まっていくと考えられます。我々としても、ユーザーの要望に応えるべく、引き続き環境改善を進めていきたい」と抱負を語る小森氏。Arubaもその取り組みをしっかりと下支えしていく。

    今や無線LANは大学の研究教育活動を支える重要なインフラとなっていますので、ハイブリッド授業などがより快適に行える環境を整備できた意義は大きい。今後も「ClearPass」などの機能を活用し、さらなる利便性向上を目指したいと思います
    学校法人 中西学園, 法人事務局, 電算システム室 室長, 小森 繁樹氏
フィードバック