

済生会兵庫県病院
お客様プロフィール
明治天皇より済生勅語で賜った「施薬救療」の精神に基づき、困難な状況に置かれている人々を支えることを使命に事業に取り組んできた同院は、令和元年に創立100周年を迎えた。これからも地域の中核病院として、地域包括ケアの推進とともに、質の高い安心な医療の提供に貢献していく。- 業種・業態: 医療
- ロケーション: 兵庫県
ユースケース
医療改革にも柔軟に対応可能な次世代ネットワーク基盤を整備
ネットワークを統合管理し、通信安定性と利便性、セキュリティを確保課題
- 基幹系、情報系などの院内ネットワークを
統合管理し、構成や稼働状況を可視化 - 今後の医療改革に対応可能な柔軟性と冗長性
セキュリティと安定稼働性を確保 - 特定のベンダーにロックインされないオープンな院内ネットワークを整備
ソリューション
効果
- ネットワークの構成、稼働状況の可視化
- 振る舞い検知などによりセキュリティ脅威にも対応が可能
- ネットワークの統合管理による障害対応のスピード化を実現
- PACS(医療用画像管理システム)など通信データ量の大きいシステムなども安定的に使用可能
大正8 年(1919)年に兵庫県済生会診療所として開設された済生会兵庫県病院。同院は、院内ネットワークシステムの再整備を目的に、基幹系、情報系(インターネット接続系)ネットワークを統合し、さらに今後の医療改革にも柔軟に対応できるソリューションとしてArubaを採用。通信ネットワークの安定稼働や、通信の可視化による管理者負荷の軽減、障害時の早期復旧、セキュリティの確保といった成果をあげている。今後の医療改革にも十分対応する院内ネットワーク基盤を再構築
令和元年に創立100周年を迎えた済生会兵庫県病院。明治天皇より済生勅語で賜った「施薬救療」の精神に基づき、創立時より困難な状況に置かれている人々を支えることを使命に、地域の中核病院としての責務を務めている。
同院は、院内ネットワークの統合管理に課題を抱えていた。情報システム室長の西海 潤氏は、「当院では、電子カルテシステムや放射線部門システムなどの基幹系ネットワークのほかに、Web 閲覧やメールなどを用いた業務を行うための情報系ネットワークをネットワーク分離で管理している」とした上で、「電子カルテシステム、放射線部門システムというようにシステムごとに別々のベンダーが導入を行い、また、それぞれのシステム単位でL3スイッチなどのネットワーク機器を別々に設置、管理している状況だった」と説明する。
そこで、基幹系ネットワークだけでなく、情報系ネットワーク、さらには病院に来訪する患者等に無料で提供されるゲストWi-Fiを含め、全てのネットワークをIT資産として統合管理していくことを目的に、ネットワーク基盤を刷新することが検討された。
また、今後の医療改革に十分対応できうるネットワーク帯域や通信速度、冗長性を確保する必要もあった。画像や動画を活用する医療系システムの発展に、なるべく高いコストパフォーマンスで対応できるよう、10Gbase-TやLAG(Link Aggregation )などのテクノロジーを用い、冗長性と広帯域化を確保していく課題だ。同院 情報システム室の奥平 達樹氏は「ネットワークの通信品質を高め、セキュリティや冗長性を確保することで、利便性と安定稼働の双方を実現したかった」と話す。さらに、今後、多様なシステムの導入が想定される中で、特定のベンダーにロックインされない、オープンな院内ネットワークを構築していく課題もあった。
管理性の高さと通信安定性、セキュリティ面の高さからArubaソリューションを選定
ネットワーク基盤の刷新は、電子カルテシステムをはじめとする基幹業務系システムや各部門システムなど、院内全体のシステム刷新のプロジェクトの一つに位置づけられた。ネットワーク基盤に求められた具体的な要件は次のとおりだ。
- 管理性の高さ ネットワークの正常性を監視し、迅速なトラブルシューティングによる障害時の早期復旧が必要
- 冗長性の高さ 今後、多様な機器、アプリケーションの利用が考えられるため、通信の安定性が必要
- セキュリティの高さ 機器、アプリケーションが増えることでネットワークの脅威に対応することが必要
これらの要件を総合的に勘案し選定されたのがArubaのソリューションだ。西海氏は「次期電子カルテシステムがどのベンダーに決定しても対応できるよう、オープンなアーキテクチャ、コマンドラインで利用可能なソリューションとしてArubaが最適だと考えた」と話す。
通信の安定性については、無線APの対応エリアが広く、APの台数を増やすことなくほぼ院内の業務エリアをカバーできる点が挙げられる。西海氏は「院内には、システムごとに複数のベンダーの無線APが採用されてきたため、電波干渉の問題や管理面でも課題があった。こうした課題解決に無線APを統合管理できるArubaのソリューションが有効だと考えた」と話す。
また、セキュリティの観点についても、Arubaソリューションで統合管理されることや、それによる運用負荷の軽減が期待された。そして、RFPで求められた通信速度に対するコストパフォーマンスの高さなどが総合的に勘案され、採用に至った。
導入窓口として、販売パートナーの役割も大きかったと述べるのが奥平氏だ。「院内の改装や拡張工事、セキュリティポリシーの策定からパッチ適用の可否に至るまで、ネットワークの様々な課題に相談に乗ってくれた」と、信頼して任せられる点が大きなポイントだったということだ。
ネットワーク状態の可視化が図られ、通信安定性と業務利便性を両立できた
導入製品(ソリューション)は、ネットワークスイッチやAP(アクセスポイント)、Arubaの無線APを一元管理する「Aruba 7200 シリーズ・モビリティ・コントローラー」や、ネットワークのどの領域にアクセスできるかを規定するネットワーク・アクセス・ポリシーを制御する「Aruba PEF(Policy Enforcement Firewall )」などである。
ハードウェアやネットワークなどの監視については、仮想サーバーにIT資産管理ツールと統合監視ツールを入れ、ネットワークの死活や、スイッチ性能、帯域、長期間でどれくらい消費されているか等を可視化。何かエラーがあったときは管理者にアラートが通知される仕組みだ。
また、院内ネットワークで利用するタブレット端末を管理するため、MDM(モバイルデバイス管理)を導入。認証などにクラウド接続が必要なため、安全なクラウドアクセスのためにUTM(統合脅威管理)も導入している。
ネットワーク構築作業は、新基幹システム、部門システムの導入プロジェクトとして、2021年7月から2022年10月の本稼働に向けて、1年以上をかけて行われた。導入作業で注力した点について、西海氏は「導入時期が新型コロナウイルス感染症拡大のさなかにあり、地域の新型コロナウイルス感染症対応を行う当院には、物理的に立ち入りが制限される場所、時間帯があった」と話す。そうしたエリアにも無線AP を設置する必要があったため、「作業スケジュールの調整や、導入作業者に防護服を着用してもらうなどの調整を行いながらの作業だった」ということだ。
また、世界的な半導体不足でハードウェアの調達にも制約が生じるなかで、「販売パートナーの尽力もあり、2022年10 月1日の本稼働に間に合わせることができた」と西海氏は話した。
Arubaソリューションの導入効果について、奥平氏は、「通信ネットワークの可視化」を挙げる。「今まで、どこで、何が起きているかを把握するには現場に赴く以外に方法がなかったが、Aruba導入後はネットワークの状況が可視化され、問題が把握しやすくなった」ということだ。
セキュリティ面でも、振る舞い検知のアプライアンスにより「ネットワークセキュリティの脅威についても可視化されているため、ネットワークに接続する機器、アプリケーションが増えることで増加する脅威にも対応可能になった」と奥平氏は話す。
また、同院 情報システム室 藤尾 碧氏は、「Aruba導入後は、ネットワーク全体の構成がクリアに可視化されたのが大きなポイントだ」と話す。「これまでは、部門ごとにネットワークの増改築を繰り返してきた状態で、障害が出ても、スピーディに対応できなかった」ということで、さらに誤接続等によってネットワーク機器の配線がループ状態になってしまうネットワークループに起因する障害も起きていたそうだが、「導入後はネットワーク全体が整理され、管理対象下になったので障害対応をスピーディに行うことができた」ということだ。
通信カバーエリアの広さもArubaの特徴だ。西海氏は「1 つのAPでカバーできるエリアは、それまでのAPに比べて広く、全館で作業が可能な状況になった」と話す。設置されたAPの台数は変わっていないにもかかわらず、職員から無線が届かないという声は出ていないという。
「CTやMRIをはじめとするモダリティやPACS(医療用画像管理システム)が普及、高度化し、1回の検査で撮影されるデータ量は増加しています。しかし、ネットワークがボトルネックになって画像の転送が遅いといった問題は発生しておらず、安定して業務を遂行できています」(西海氏)。
今後も高まるネットワーク基盤への重要性、継続的なサポートに期待
今後の展望について、西海氏は「当院を取り巻く環境変化のスピードは速く、基幹業務システムの刷新を含むプロジェクト全体でも、求められる要件は随時増えている状況だ」とした上で、「今後は院外と通信する状況がさらに増えていくことに鑑みて、セキュリティを確保した上で、利便性を高めていくことは不可欠な要素だ」と、ネットワーク基盤に求められる要件、重要性は高まっていくだろうとした。
その上で、Arubaソリューションに期待することは、「ネットワークの統合管理が可能になったので、今後はたとえば、ネットワークループなどの障害が発生した際に、スイッチが設置されている現地に赴き、ポートを確認する対応だけでなく、緊急対応の工数が削減できるような、リモートで障害対応が可能になる仕組みがあるとありがたい」と話した。
奥平氏は、今回のネットワーク刷新プロジェクトについて、「Aruba 製品の信頼性の高さと、導入を支援した販売パートナーの尽力によって、計画通りにプロジェクトが遂行されたことを感謝したい」と振り返った。そして、今後もAruba 製品と、販売パートナーの継続的なサポートに期待したいと話した。
藤尾氏も、Arubaソリューションによるネットワーク可視化に関する効果を感じていると語る。「スイッチから出ているLANケーブルにタグが付され、同じタグが構成をまとめたExcel資料にも記載されていたことに感動しました。今後も、モバイル機器管理のためのMDMのセットアップなど、販売パートナーには継続的なサポートをお願いしたい」と締めくくった。
PACS(医療用画像管理システム)の高度化により、院内で転送されるデータ量は増加しているものの、ネットワークに起因する問題は発生しておらず、安定して業務を遂行できています
済生会兵庫県病院、情報システム室長、西海 潤氏 お客様プロフィール
明治天皇より済生勅語で賜った「施薬救療」の精神に基づき、困難な状況に置かれている人々を支えることを使命に事業に取り組んできた同院は、令和元年に創立100周年を迎えた。これからも地域の中核病院として、地域包括ケアの推進とともに、質の高い安心な医療の提供に貢献していく。- 業種・業態: 医療
- ロケーション: 兵庫県
ユースケース
医療改革にも柔軟に対応可能な次世代ネットワーク基盤を整備
ネットワークを統合管理し、通信安定性と利便性、セキュリティを確保課題
- 基幹系、情報系などの院内ネットワークを
統合管理し、構成や稼働状況を可視化 - 今後の医療改革に対応可能な柔軟性と冗長性
セキュリティと安定稼働性を確保 - 特定のベンダーにロックインされないオープンな院内ネットワークを整備
ソリューション
効果
- ネットワークの構成、稼働状況の可視化
- 振る舞い検知などによりセキュリティ脅威にも対応が可能
- ネットワークの統合管理による障害対応のスピード化を実現
- PACS(医療用画像管理システム)など通信データ量の大きいシステムなども安定的に使用可能
大正8 年(1919)年に兵庫県済生会診療所として開設された済生会兵庫県病院。同院は、院内ネットワークシステムの再整備を目的に、基幹系、情報系(インターネット接続系)ネットワークを統合し、さらに今後の医療改革にも柔軟に対応できるソリューションとしてArubaを採用。通信ネットワークの安定稼働や、通信の可視化による管理者負荷の軽減、障害時の早期復旧、セキュリティの確保といった成果をあげている。今後の医療改革にも十分対応する院内ネットワーク基盤を再構築
令和元年に創立100周年を迎えた済生会兵庫県病院。明治天皇より済生勅語で賜った「施薬救療」の精神に基づき、創立時より困難な状況に置かれている人々を支えることを使命に、地域の中核病院としての責務を務めている。
同院は、院内ネットワークの統合管理に課題を抱えていた。情報システム室長の西海 潤氏は、「当院では、電子カルテシステムや放射線部門システムなどの基幹系ネットワークのほかに、Web 閲覧やメールなどを用いた業務を行うための情報系ネットワークをネットワーク分離で管理している」とした上で、「電子カルテシステム、放射線部門システムというようにシステムごとに別々のベンダーが導入を行い、また、それぞれのシステム単位でL3スイッチなどのネットワーク機器を別々に設置、管理している状況だった」と説明する。
そこで、基幹系ネットワークだけでなく、情報系ネットワーク、さらには病院に来訪する患者等に無料で提供されるゲストWi-Fiを含め、全てのネットワークをIT資産として統合管理していくことを目的に、ネットワーク基盤を刷新することが検討された。
また、今後の医療改革に十分対応できうるネットワーク帯域や通信速度、冗長性を確保する必要もあった。画像や動画を活用する医療系システムの発展に、なるべく高いコストパフォーマンスで対応できるよう、10Gbase-TやLAG(Link Aggregation )などのテクノロジーを用い、冗長性と広帯域化を確保していく課題だ。同院 情報システム室の奥平 達樹氏は「ネットワークの通信品質を高め、セキュリティや冗長性を確保することで、利便性と安定稼働の双方を実現したかった」と話す。さらに、今後、多様なシステムの導入が想定される中で、特定のベンダーにロックインされない、オープンな院内ネットワークを構築していく課題もあった。
管理性の高さと通信安定性、セキュリティ面の高さからArubaソリューションを選定
ネットワーク基盤の刷新は、電子カルテシステムをはじめとする基幹業務系システムや各部門システムなど、院内全体のシステム刷新のプロジェクトの一つに位置づけられた。ネットワーク基盤に求められた具体的な要件は次のとおりだ。
- 管理性の高さ ネットワークの正常性を監視し、迅速なトラブルシューティングによる障害時の早期復旧が必要
- 冗長性の高さ 今後、多様な機器、アプリケーションの利用が考えられるため、通信の安定性が必要
- セキュリティの高さ 機器、アプリケーションが増えることでネットワークの脅威に対応することが必要
これらの要件を総合的に勘案し選定されたのがArubaのソリューションだ。西海氏は「次期電子カルテシステムがどのベンダーに決定しても対応できるよう、オープンなアーキテクチャ、コマンドラインで利用可能なソリューションとしてArubaが最適だと考えた」と話す。
通信の安定性については、無線APの対応エリアが広く、APの台数を増やすことなくほぼ院内の業務エリアをカバーできる点が挙げられる。西海氏は「院内には、システムごとに複数のベンダーの無線APが採用されてきたため、電波干渉の問題や管理面でも課題があった。こうした課題解決に無線APを統合管理できるArubaのソリューションが有効だと考えた」と話す。
また、セキュリティの観点についても、Arubaソリューションで統合管理されることや、それによる運用負荷の軽減が期待された。そして、RFPで求められた通信速度に対するコストパフォーマンスの高さなどが総合的に勘案され、採用に至った。
導入窓口として、販売パートナーの役割も大きかったと述べるのが奥平氏だ。「院内の改装や拡張工事、セキュリティポリシーの策定からパッチ適用の可否に至るまで、ネットワークの様々な課題に相談に乗ってくれた」と、信頼して任せられる点が大きなポイントだったということだ。
ネットワーク状態の可視化が図られ、通信安定性と業務利便性を両立できた
導入製品(ソリューション)は、ネットワークスイッチやAP(アクセスポイント)、Arubaの無線APを一元管理する「Aruba 7200 シリーズ・モビリティ・コントローラー」や、ネットワークのどの領域にアクセスできるかを規定するネットワーク・アクセス・ポリシーを制御する「Aruba PEF(Policy Enforcement Firewall )」などである。
ハードウェアやネットワークなどの監視については、仮想サーバーにIT資産管理ツールと統合監視ツールを入れ、ネットワークの死活や、スイッチ性能、帯域、長期間でどれくらい消費されているか等を可視化。何かエラーがあったときは管理者にアラートが通知される仕組みだ。
また、院内ネットワークで利用するタブレット端末を管理するため、MDM(モバイルデバイス管理)を導入。認証などにクラウド接続が必要なため、安全なクラウドアクセスのためにUTM(統合脅威管理)も導入している。
ネットワーク構築作業は、新基幹システム、部門システムの導入プロジェクトとして、2021年7月から2022年10月の本稼働に向けて、1年以上をかけて行われた。導入作業で注力した点について、西海氏は「導入時期が新型コロナウイルス感染症拡大のさなかにあり、地域の新型コロナウイルス感染症対応を行う当院には、物理的に立ち入りが制限される場所、時間帯があった」と話す。そうしたエリアにも無線AP を設置する必要があったため、「作業スケジュールの調整や、導入作業者に防護服を着用してもらうなどの調整を行いながらの作業だった」ということだ。
また、世界的な半導体不足でハードウェアの調達にも制約が生じるなかで、「販売パートナーの尽力もあり、2022年10 月1日の本稼働に間に合わせることができた」と西海氏は話した。
Arubaソリューションの導入効果について、奥平氏は、「通信ネットワークの可視化」を挙げる。「今まで、どこで、何が起きているかを把握するには現場に赴く以外に方法がなかったが、Aruba導入後はネットワークの状況が可視化され、問題が把握しやすくなった」ということだ。
セキュリティ面でも、振る舞い検知のアプライアンスにより「ネットワークセキュリティの脅威についても可視化されているため、ネットワークに接続する機器、アプリケーションが増えることで増加する脅威にも対応可能になった」と奥平氏は話す。
また、同院 情報システム室 藤尾 碧氏は、「Aruba導入後は、ネットワーク全体の構成がクリアに可視化されたのが大きなポイントだ」と話す。「これまでは、部門ごとにネットワークの増改築を繰り返してきた状態で、障害が出ても、スピーディに対応できなかった」ということで、さらに誤接続等によってネットワーク機器の配線がループ状態になってしまうネットワークループに起因する障害も起きていたそうだが、「導入後はネットワーク全体が整理され、管理対象下になったので障害対応をスピーディに行うことができた」ということだ。
通信カバーエリアの広さもArubaの特徴だ。西海氏は「1 つのAPでカバーできるエリアは、それまでのAPに比べて広く、全館で作業が可能な状況になった」と話す。設置されたAPの台数は変わっていないにもかかわらず、職員から無線が届かないという声は出ていないという。
「CTやMRIをはじめとするモダリティやPACS(医療用画像管理システム)が普及、高度化し、1回の検査で撮影されるデータ量は増加しています。しかし、ネットワークがボトルネックになって画像の転送が遅いといった問題は発生しておらず、安定して業務を遂行できています」(西海氏)。
今後も高まるネットワーク基盤への重要性、継続的なサポートに期待
今後の展望について、西海氏は「当院を取り巻く環境変化のスピードは速く、基幹業務システムの刷新を含むプロジェクト全体でも、求められる要件は随時増えている状況だ」とした上で、「今後は院外と通信する状況がさらに増えていくことに鑑みて、セキュリティを確保した上で、利便性を高めていくことは不可欠な要素だ」と、ネットワーク基盤に求められる要件、重要性は高まっていくだろうとした。
その上で、Arubaソリューションに期待することは、「ネットワークの統合管理が可能になったので、今後はたとえば、ネットワークループなどの障害が発生した際に、スイッチが設置されている現地に赴き、ポートを確認する対応だけでなく、緊急対応の工数が削減できるような、リモートで障害対応が可能になる仕組みがあるとありがたい」と話した。
奥平氏は、今回のネットワーク刷新プロジェクトについて、「Aruba 製品の信頼性の高さと、導入を支援した販売パートナーの尽力によって、計画通りにプロジェクトが遂行されたことを感謝したい」と振り返った。そして、今後もAruba 製品と、販売パートナーの継続的なサポートに期待したいと話した。
藤尾氏も、Arubaソリューションによるネットワーク可視化に関する効果を感じていると語る。「スイッチから出ているLANケーブルにタグが付され、同じタグが構成をまとめたExcel資料にも記載されていたことに感動しました。今後も、モバイル機器管理のためのMDMのセットアップなど、販売パートナーには継続的なサポートをお願いしたい」と締めくくった。
PACS(医療用画像管理システム)の高度化により、院内で転送されるデータ量は増加しているものの、ネットワークに起因する問題は発生しておらず、安定して業務を遂行できています
済生会兵庫県病院、情報システム室長、西海 潤氏